山口県の不明幼児の捜索で第一発見者となったボランティアの方の
報道を見て久しぶりの感情が湧いてきた。
もはや殺伐とした、後味の悪いニュースに慣れ切ってしまっていた
自分に気付く。「人の命は重いから。」とただ無心で捜索に駆けつけ
発見し、ご自身で親御さんに渡したという。
無事を確認し、その生命力を「嬉しかった」と泣かれていたその方の
掛け値なしの姿勢は、昔はこの国の誰もが共有していたもの。
時代が変わり、今は様々のライフスタイル、価値観が存在し、
いつのまにか一番大事だったハズの「命」までも残念ながら軽んじられる
事件があまりに多くなってしまった。
それに慣れてしまっている自分にあらためて愕然とし。
期せずして。
小学生あたりのころ、いっぱい遊んで家に帰り
「ママ、今日の晩御飯なに?」って聞いた時のような、ごく自然な、
とても安心していた時代の気持ちがじわーっと湧いてきた。
今夜は送り盆、ご先祖様の御魂が帰る日。
盆の入りと送る日、鳴子では盆火(ぼんび)を焚く慣習が
まだ残っていて。ご近所で焚かれていたのを撮らせていただいた。
いつのまにか秋の虫の音が涼やかに響く静かな静かな夜。
少しだけご先祖様に想いを馳せながら「生きる」尊さをあらためて。