江戸時代の終わりころから続く歴史ある湯治場、鳴子温泉は、温泉だけでなく、
様々な文化も育まれてきた場所です。代表的なものが木地文化、
山で伐採された木々や植物を道具に仕立てたくさんの工芸品が生まれてきました。
すべて手仕事。費やされる膨大な工程と時間は、現代にはなかなか省略されて
しまいがちな丁寧な手作業、思いが詰まっています。今月から、そんな鳴子の
様々な「手仕事」を紹介していきます。
第1回目は、あけび蔓細工職人の和島常男さん。専業としては唯一の方となりました。
あけびは4,5月頃花を咲かせ、秋に濃紫色の実をつける山の植物、
秋に出てくる蔓(つる)は、しなやかで強度が高いのでカゴなどを編むのに最適。
蔓自体が丸く弾力に富むため、中のものを傷つけにくいという特徴もあります。
ただし、その蔓は山で採取、生い茂った木々や、藪をかき分けて取る作業は
困難そのもの。また採った蔓の角を1本1本落とし、長さや太さ別に揃えていくのは
気が遠くなるほどの工程です。でもそれだけに和島さんの作る細工は丈夫で長持ち。
今回はそんな和島さんの仕事場にお邪魔して、作る工程、蔓取りの苦労などなど
お話を伺います。もちろんカゴなど出来上がった蔓細工もたくさんご覧いただけますよ。
普段は入れない工房を訪ねる貴重なひととき、この機会にぜひご覧くださいね!
●日時:2016年8月20日(土)12:00~15:00頃
●参加費:お一人¥3000(昼食代含、昼食無しの場合は¥2000)
《スケジュール》
12:00 尿前の関 古民家「大家」集合、昼食 ⇒ 13:30 和島さんの工房着、15:00頃解散